あいの動物病院治療成績2
泌尿器の病気

陰茎のいろいろな病気
尿道結石の治療例
犬の包皮形成不全の治療例
猫の難治性膀胱炎の治療例

生殖器の病気

イヌの子宮蓄膿症の治療例
犬の子宮筋腫+子宮蓄膿症がある症例の治療例
犬の膣線維腫+子宮蓄膿症の治療例
いろいろな前立腺疾患の治療例

骨・筋肉(整形外科)の病気

いろいろな関節炎と関節脱臼の治療経過
大腿骨骨頭の無菌性壊死症の治療例
各骨折の治療例
先天性膝蓋骨外方脱臼の治療齢
ゴールデンレトリバーの創外固定(骨折整復)の1例
子犬の足が曲がっている(?)症例の治療例

神経の病気

ネコの後肢麻痺の2症例
水頭症に対する外科的治療例
進行性脊髄軟化症の治療例
頚部椎間板ヘルニアの外科・内科それぞれの治療例

その他の病気

いろいろな目の病気の治療例
根尖膿瘍(歯の根に膿が溜まる病気)の治療例
耳血腫の治療
子犬のスイマーパピーシンドローム
指先の外傷に皮膚移植を行った猫の治療例

このページでは、外傷でだめになった皮膚に対して移植を行ったケースを記載しています。
初診時の肢の状態
この子は0才の雑種猫です。外から帰ってきたら指先がこうなっていたとのことで来院されました。正直これを見たときに断脚も視野に入れたのですが、患者さんの希望もあり、できるだけ足を残す方向で治療に入りました。
治療と経過
洗浄等を行い、経過を観察していたところ、非常によくはなってきているのですが、怪我をした皮膚は非常に脆く、ちょっと歩いただけで出血してしまいました。指先端にパットが一部ありましたので、これなら断脚しなくても肢が使えると判断し、怪我した皮膚への移植を選択しました。このパットがないと、皮膚を歩くときのクッションがなくなって、地面に着いている足先から常に出血をおこしてしまうため、パットの存在は非常に重要な要因となりますね。
移植するための皮膚の採取
まず、移植する皮膚を採取するために左わき腹から皮膚を採取してきています。
採取した皮膚の形成
次に採取した皮膚の皮下組織を除去し、メッシュ状になるよう皮膚を形成しました。
形成した皮膚の移植
形成した皮膚を、怪我したところに移植して縫合しました。このような状態の皮膚は非常に脆弱なため、縫合を細かく行い、できるだけ動かさないようにする事が必要になりますね。
移植した皮膚の治療経過
移植した皮膚が完全に一体化するまでは、入院が必要でその間は洗浄、消毒、包帯交換を頻繁に行います。経過見てみると縫合した場所が黒ずんできたり、皮膚の色が変わってきていますが、化膿はしていないので全く問題はありません。
皮膚移植1ヵ月後
皮膚移植約1ヵ月後の皮膚の状態です。完全に一体化しています。この状態でしたら、ほぼ問題はないと思われます。この治療に関してはちょっと時間がかかってしまいますので、どの子にも応用できるかどうかは不明ですが、肢をなくすことを考えれば時間はかかってもこの方が絶対いいと思いますので、こちらの治療を選択しました。ここまでの状態はなかなかおきることはないと思いますが、外傷が原因で肢を切断しなければならなくなる子もいますので、もし、このような状態になったら来院してくださいね。
あいの動物病院への相談メールはこちら
あいの動物病院ホームページはこちら
COPYRIGHT(C) あいの動物病院 ALL RIGHTS RESERVED.