脛骨の解剖学図
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脛骨とは、後ろ足の下半分にある骨です。(格闘技でローキックで蹴られるところですね)上記の図をご参考にしてくださいね。
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骨折直後のレントゲン写真
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この子は1歳半のゴールデンレトリバーです。段差のあるところで遊んでいたとき転んでこうなってしまったようです。術式はいろいろあるのですが、この子の性格が非常に活発であるため、より強固に固定でき、なお、術後にピン除去が容易な創外固定を選択しました。
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手術中の写真
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この手術はちょっと大掛かりなため、何人かのスタッフが必要になります。また、特殊な器具を使用してより正確にピンを通し、外側にあるバーに固定します。この手術はK-E法と呼ばれ、アメリカの先生が考案したものです。特に開放創(骨折した骨が、外にでてしまっている状態)に対して威力を発揮します。
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手術直後の外見とレントゲン写真
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手術時間はかかりましたが、何とか整復できました。外見をそのまま見るとびっくりする方が多いのですが、実際はガーゼ等で巻いてありますし、ピンによる痛みもほとんどありません。
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手術後の治療経過
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この手術の利点は、術後に少しずつ強度を弱めて骨の治りを調節することが出来る点にあります。あまりに強固に整復すると、骨折は帰って治らなくなるからです。(宇宙空間では骨はくっつきません:骨折部に適度な刺激+重力が治癒を促します)上記写真のように時機を見ながら両側のバーを片側のみにし、さらにピンを数本ずつ抜いて強度を調節していきます。最後は全部抜いて終了です。途中レントゲンにバーが写っていない写真がありますが、このバーはカーボン製のため、レントゲンにあまり写らないためで、実際はちゃんと付いています。大型犬の骨折は、ちょっと厄介ですので、経験のある先生を選ばれることをお勧めします。もし大型犬の骨折を疑う状況になりましたら、すぐに病院にご連絡くださいね
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