尿道の解剖学
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この子は、8歳のチワワです。おしっこが急に出にくくなったとのことで来院されました。右上のレントゲン写真が膀胱造影を行っているレントゲン写真ですが、丸く示したところに結石があります。これが邪魔しておしっこを出にくくしています。
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実際の手術の様子
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このように大きな石が詰まってしまっていると、おしっこが出なくなって最悪死んでしまいますので、早急に手術を行いました。手術は石のほぼ真下を切開して、尿道を開き、膀胱側と尿道側(入り口と出口)のどちら側からもカテーテル(管)をいれ、水圧で石を取り除きました。その後は十分な膀胱を尿道の洗浄を行い、眼に見えないぐらいの石も洗い流します。
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手術後の様子
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通常は切ったところは縫うのが原則ですが、この場所に関しては縫うと尿道が縮まってしまう可能性がありますので、そのままにして包帯をあてがい、尿道には管を入れて、おしっこがつかないようにして10〜14日間ほど待ちます。そうすると自然に治ってくれて尿道も通常の太さになってくれるということです。(包帯は毎日変えます)ワンちゃんでもよく認められる疾患ですので、もしおしっこが出にくいなどの症状が現れましたら、すぐに病院に御来院くださいね。
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患者さんからの声
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実際の患者さんからの声です。この手術前に会陰ヘルニア(あいの動物病院治療成績1参照)の手術も行っていたので、不安はあったようですが、今は経過良好のようです。貴重なご意見ありがとうございました。
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