初診時の写真(症例1)
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この子は12歳のミニダックスです。あごの下に出来物ができているとのことで来院されました。これが、下顎の歯の根元が化膿して、膿が外に出てくる典型的な病気の外見です。また、かさぶたを取ると、穴が見えています(ピンセット先)
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歯の外見とレントゲン写真(症例1)
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歯の外見では、中心部が黒くなっています。これはここから感染が起こったことを示唆する所見です。またレントゲン写真では歯の中心部(歯髄腔)が広くなっています。これも感染を示唆する所見です。
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処置時の写真(症例1)
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このようなケースでは、内科的治療に反応しないケースが多いです。この子では、何回かお薬を変えて様子を見ていたのですが、一向に改善の傾向が見られなかったため、抜歯を行うことになりました。抜いた歯を見ると根元がかなり黒ずんでいて感染を起こしていることが疑われます。また抜いた場所から生理食塩水を入れてみると先ほどの皮膚の穴から抜け出てきました。
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処置後の写真(症例1)
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抜歯後の状態は、非常に良好で、外見上はまったく問題なくなりました。このように一見皮膚病に見えるものでも、歯が原因ということも多いですので、このような病気でお困りの方がいらっしゃいましたら、一度ご相談くださいね。
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初診時の写真(症例2)
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この子は10歳のヨーキーです。怪我かもしれないとのことで来院されました。写真のようにかさぶたができていて、かさぶたを取ると穴が開いています。このような所見が根尖膿瘍(歯の根元が腐敗して膿が出てくる病気)の典型的な所見です。
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原因の歯とその歯のレントゲン写真(症例2)
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上記は処置前の状態です(麻酔がかかっています)。この歯が経験上一番この病気を起こしやすいのではないかと思っています。またレントゲンを取ってみると、歯の周囲の骨が透けて見えます。この所見があると、歯の病気があると確定できます。
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抜歯前と抜歯後(症例2)
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ある程度歯石を取ると、歯の根元が見えかかっています。通常は歯の根元の分かれ目が見えることはないので、これでかなり周囲が解けているということが分かります。歯を抜くと穴が2つありました。これをきちんと縫合しないと後で、眼の下の傷も治らなくなります。
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フラップ前と縫合後(症例2)
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上記は縫合前に縫いやすくするようにしている図です。フラップといってこれをやることで、縫合部に緊張がかからないため、術後傷口が外れてしまったということがほとんどなくなります。縫合後はこのように歯肉で覆いました。この処置2週間後(下記)に確認したところ、縫合部はまったく問題ありませんでした。
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治療前と治療2週間後の写真(症例2)
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皮膚側に関しては一切何もしていないのですが、2週間後の結果は上記のとおりよくなっています。このようにこの病気は、ぱっと見ると怪我などとよく勘違いされ、薬を飲んでいる間は調子がいいのだけど、止めるとまた同じような傷ができるということで悩まれている方が非常に多いです。もし、上記のようなことがありましたら、歯が原因ですので、できるだけ早めにご来院くださいね。
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患者さんからの声
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上記の患者さんからの声です。様子はよさそうですね。
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