あいの動物病院治療成績1
皮膚の病気

犬のいろいろな皮膚疾患
猫のいろいろな皮膚病
免疫介在性の皮膚疾患が疑われた症例の治療例

血液の病気

免疫介在性溶血性貧血の治療例
血液凝固異常症(vWF欠損病?)の1例

心臓・血管系の病気

犬の心臓弁膜症(主に僧帽弁閉鎖不全)の病態生理と治療
犬の動脈管開存症の2症例(外科治療)
急性フィラリア症(後大静脈塞栓症)の治療例
ネコの血栓症を伴う心筋症の治療例
ネコの感染性心嚢膜炎の治療例

呼吸器系の病気

いろいろな呼吸器系の病気の治療
犬のアレルギー性鼻炎+蓄膿症の治療例
喉頭麻痺により巨大食道+胃拡張症候群を起した症例の治療例

消化器系の病気

胃拡張・捻転を起こした犬の治療例
イヌの便秘症(会陰ヘルニア)と猫の便秘症(巨大結腸症)の外科的治療例
犬・猫の胃・腸内異物(腸閉塞)の治療
唾液腺嚢腫の内科的治療
いろいろな肝臓病
イヌの先天性口蓋裂の治療例

このページでは、血栓症を伴ったネコの心筋症について記述しています。
初診時の写真
この子は、10歳の雑種ネコです。突然腰が砕けたようになって、歩けなくなったとのことで来院されました。診察時両後肢は麻痺し、先端が冷たくなっていていました。これは血栓症という血管な中に血の塊が詰まってしまって血行が悪くなるために起きる現象で、ネコちゃんの心臓病では比較的多く随伴する所見です。
初診時の胸のレントゲン写真
レントゲン撮影を行ったところ、典型的な心筋症を疑う所見がいくつか散見し、特に心陰影の拡大と気管の挙上および肺野のエアーブロンコグラム(肺水腫がある所見)が認められました。
治療前後の比較レントゲン写真
この時点で呼吸も速かったため、心筋症にアクトシン、肺水腫にラシックス(利尿剤)と血栓症に対してウロキナーゼ(血栓溶解剤)を使用しました。治療17時間後の所見では、心臓と肺にかなりの改善が認められましたが、足の動きが悪いため手術を検討していたところ、残念ながら、この後状態が急変し亡くなってしまいました。状態がよくなっても心臓病を持つ子では急な状態の変化がよく認められますので、そのことを実感させられた症例です。ただ、この病気を発症しても治療に反応してくれる子をいますので、もし、このように急にネコちゃんが腰砕けのようになったという症状が出ましたら、一刻を争いますので、すぐにご連絡くださいね。
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