症例 1
症例 2
症例 3
症例 4
症例 5
症例 6
症例 7
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■ 診療時間 平日 9:00-12:00 16:00-19:30日祝 9:00-12:00 14:00-17:00
Tel:0120−101−749静岡県袋井市高尾85−5
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その他治療
高濃度ビタミンC療法
高濃度ビタミンC療法は、ノーベル賞を2度受賞したライナス・ポーリング博士らが提唱している治療法です。具体的には、ビタミンCの血液中濃度が400mg/dlを超えると非常に高い抗がん作用が発揮されるというデータに基づき、応用されている治療法です。抗がん作用の理論は以下の図の流れとなりますが、ビタミンCから活性酸素(H2O2)が作られ、その活性酸素がガン細胞を死滅させるといわれています。なお、活性酸素自体は、正常細胞や血液中には分解酵素があるため、影響を受けないといわれています。
高濃度ビタミンC療法
さらに下図は、がん細胞内に活性酸素がどのように影響しているかを表した図です。
ガン細胞内では、3つの経路によって死滅効果があることが推測されています。
これは、血中ビタミンC濃度とがん細胞生存率をグラフ化したものです。
あくまで人のデータですが、犬猫でも癌細胞死滅効果の可能性が指摘されています。
犬・猫では、皮下点滴においても血中ビタミンC濃度の上昇が認められます。
特にネコちゃんでは、血管が非常に細いため、繰り返しの血管内点滴では不
向きと思われますので、皮下点滴を主に行っております。
猫ビタミンC皮下点滴後の血中濃度の変化(2g/kg:生食3倍希釈で投与)
上記は、正常なネコちゃんでの皮下点滴後の血中ビタミンC濃度を
表した図です。
赤線以上の血中濃度になると、がん細胞への死滅効果が高まると
いわれています。
当病院では、この血中濃度が高くなる時に高気圧酸素療法を行い、
さらにガン細胞への死滅効果を高める試みを行っております。
インスリン増感療法(Insulin Potentiation Therapy)
インスリン増感療法とは、がん細胞が解糖系優位(ブドウ糖要求)という状況から考えられた治療法です。具体的には即効性のインスリンを静脈内注射し、体を低血糖にするとがん細胞のブドウ糖の要求性が非常に高くなります(がん細胞を飢餓状態にするということです)。その時にブドウ糖と一緒に薬剤を注入すると、そのほとんどをがん細胞が自ら採取するという仕組みです。
特徴を以下にまとめておきます。
・ブドウ糖は癌細胞が使用できる唯一の燃料
・癌細胞には正常細胞の6〜17倍のインスリン受容体
・癌細胞の細胞膜は、インスリンによって透過性が亢進
・インスリンは、癌細胞のS期(DNA合成期)を増加(37%→66%)
・癌細胞は選択的にターゲットとなる
・死亡例なし(当病院でもなし)
インスリン増感療法に使用する薬剤は、基本的にアミグダリンを使用します。
抗がん剤を使用する場合もありますが、経験上こちらの方が効果ならびに副作用の面からも圧倒的に有効と思われます。
アミグダリンの特徴は以下の通りです。
アミグダリンの要点
・
アミグダリンは2糖質・1シアン化物(青酸カリ)・1ベンツアルヒデドの複合体 (別名ビタミンB17あるいはレートリル)
アミグダリンは癌細胞を攻撃するが正常細胞を攻撃しない
癌細胞にはβ-グルコシターゼという分解酵素があり、アミグダリンを分解し、 細胞毒のシアン化物とベンズアルデヒドを放出する。正常細胞にはこれらの酵素がない。
正常細胞には、シアン化物・ベンズアルデヒドの毒性を除くための酵素ロータネーゼがある。癌細胞にはこの酵素がない。
世界中でいまだに議論中
犬猫での症例報告は1970年代で少数あり
インスリン増感療法(IPT)の準備
準備するもの
・血糖測定器
・レギュラーインスリン
・5%ブドウ糖
・タイマー
・採血用注射針
・レギュラーインスリンを0.2〜0.4単位/s静脈内注射
・血糖値測定(5分毎:大体15〜25分後で目標数値)
・血糖値の目標は最低40r/dl台(できれば35前後)
・抗がん剤通常量の1/10あるいはアミグダリン
+5%ブドウ糖(倍量になる程度)ゆっくりIV
・治療後も血糖値チェック
なお、このインスリン増感療法にて症例1犬前立腺癌の治療を行いました。
結果につきましては、症例1をご参考にしてみてください。
http://www.aino-hospital.com/cancer/freepage_9_1.html
光線力学療法
この治療法は、腫瘍内に色素を充満し、その色素にレーザー光線を当てると
活性酸素(一重項酸素)が発生することで腫瘍を死滅させる方法です。
犬猫では、色素剤としてインドシアニングリーンを当病院では使用します。
腫瘍局所に注入するケースもありますが、静脈内に注入し色素を集積させる方法もあります。以下に静脈内注入でのケースを動画で説明します。
PhotoDynamic Eye(PDE:赤外線カメラシステム) 浜松ホトニクス
上記は猫の扁平上皮癌です。特殊カメラで見てみると色素が集積しているところが光って見えます。また本症例は、インスリン増感療法を行い、色素をブドウ糖で溶解・静脈内注入しているため相当量の色素が腫瘍内に充満しております。
上記は色素投与3日後の状態です。本症例は、下顎リンパ節転移もありましたので、こちらも撮影しております。通常の投与では色素が流れてしまいますが、インスリン増感療法を行うと、腫瘍内・リンパ節内両方にまだ充満しております。
この状態(色素注入3日後)でも、光線力学療法の効果が見込めます。
光線力学療法にご興味のある方は、以下のリンクをご確認ください。
当病院の症例が記載されております。
http://aino-hospital.com/tumor-treatment/
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